不動産投資のアパート物件探し 第6話
さて、今日も不動産投資用の中古アパートの調査に行こう!
前回の物件調査は神奈川だった。
次は、埼玉に行ってみよう。
埼玉と言えば、大宮や浦和が有名だ。
しかし、大都市部の中古アパートでは利回りが10%に届かない。
やはり、人気地域は利回りが低い。
中古アパートでは、せめて10%が必要だ。
それ以下の利回りだと、キャッシュフローはほとんど残らない。
川口や春日部などの中古アパートは、利回り10%程度以上がいくつかある。
さっそく週末に行ってみよう。
今回の場所は埼玉県の南部から中部にかけてだ。
川口市、越谷市、春日部市、東松山市、北坂戸を予定している。
移動手段として、レンタカーを借りるつもりだ。
ただ、ここで問題発生。
出発の5日前にレンタカー屋に電話したが、どこのレンタカー屋も安い車は予約済み。
さすがにレクサスで物件調査に行くわけには行かない。
さぁ困った。
埼玉県内の移動で電車では不便だ。
何件かに電話して交渉。
どこも断られる。
だが5件目に電話した店員が、商用車を案内してきた。
商用車!?
どんな車だ?
イケメンか?
なかなか渋くていいじゃないですか!
仕事しているオーラが出ています。
しかも値段も安い。
これ、借ります!
さて、商用車に乗って物件調査にGO!
1棟目は、川口市だ。
埼玉の中でも、東京に近い地域だ。
①売りアパートの販売条件
JR京浜東北線 西川口駅 中古一棟アパート
所在地 | 埼玉県川口市 |
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最寄り駅 | JR京浜東北線 西川口駅 |
1日乗車人員 | 55,000人 |
駅徒歩 | 10分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 26年 |
販売価格 | 3380万円 |
満室家賃 | 440万円 |
利回り | 13.0% |
積算価格 | 1700万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | 最寄駅が1日乗車人員5.5万人 |
---|---|
利回り | 13%の高利回り |
担保力 | - |
その他 | 適度な価格帯 |
川口市は、東京都から見て荒川を挟んで反対側。
JR京浜東北線が通っていることで、都内全域が通勤圏だ。
その川口市で3,000万円台という適度な価格。
利回りも13%と高い。
いや、高いなんてもんじゃないな。
これだけ見ればとても優秀だ。
ついに運命のアパートと御対面か。
だが、この世はそんなに甘くはない。
最寄りの西川口駅の1日乗車人員は、約5万人。
この数は、非常に多い。
だが、この物件は駅からは遠いのだ。
それもむちゃくちゃ遠い。
最寄り駅の西川口駅から、なんと徒歩35分。
徒歩ではまず不可能。
駅までの移動手段は、自転車やバイク。もしくはバス。
普通、駅からこれほど遠いと賃貸需要は無いだろう。
田畑が広がっている地域かもしれない。
見るだけ無駄かもしれない。
正直、期待はしていなかった。
中古アパートの近くまで来たが、
住宅やアパートが密集している。
所狭しと、立ち並んでいる。
なぜ駅から遠いのに、たくさんの人が住んでいるのだ!?
川を挟んでいるとは言え、東京都と接しているからか。
例え駅から離れた場所でも、都心への通勤圏なので賃貸需要が高いのか。
近くに大型イオンがあるのも影響しているからか。
自問自答を繰り返して運転を続ける。
そして、目的の物件に到着。
外観は、普通だ。
どこにでもある普通のアパートだ。
外観は良いに越したことはないが普通で十分だ。
入居率はどうだろうか。
さすがに駅から離れているし期待できないが。
しかし、現況はまさかの満室。
さらに、周辺のアパートも入居率は9割前後。
駅からこんなに遠いのに、入居率は高い。
東京の賃貸需要の高さは、ここまで影響しているのか。
駅から遠くても入居率は高い現実を、目の当たりにした。
しかし、入居者目線として『駅から徒歩10分以内』は重要だ。
特に、単身者ならなおさらだ。
さすがに徒歩35分は遠すぎる。
自ら納得できないものを買うことはできない。
他の物件を見てみよう。
不動産投資の教訓18
物件調査でレンタカーを借りるなら商用車がオススメ
物件調査をする時、レンタカーを使う時もあるでしょう。
商用車だと、土日でも空きがある場合が多いです。
ちなみに、料金は最低ランクなので経済的です。
2棟目は、越谷市の物件だ。
②売りアパートの販売条件
東武伊勢崎線 大袋駅 中古一棟アパート
所在地 | 越谷市南萩島 |
---|---|
最寄り駅 | 東武伊勢崎線 大袋駅 |
1日乗車人員 | 9000人 |
駅徒歩 | 15分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 30年 |
販売価格 | 3000万円 |
満室家賃 | 408万円 |
利回り | 13.6% |
積算価格 | 3100万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | ― |
---|---|
利回り | 13%台の高利回り |
担保力 | 積算が販売価格とほぼ同じ |
その他 | 適度な価格帯 |
川口の中古アパートから国道4号線を北上すること30分。
だんだんと、のどかな風景になってきた。
こんなのどかな風景は見ているだけで心が癒される。
天気もいいし、物件調査は中止して散歩でもしようか。
ついでに昼寝でもしようか。
しかし、ここで頑張るか休むかで将来が変わってくる。
神様は、頑張っている姿を見ているはずだ。
サボっているところも見ているに違いない。
さらに車を走らせて、物件に到着。
物件を一目見て絶句した。
おいおい。
ボロすぎだろ。
今まで見てきた中でも特にボロいな。
明らかにブサメン物件だ。
イケメンなんて言われた事がないだろうな。
この物件の気持ちはよく分かるよ。うん。
ボロい理由は明白だ。
サビが、外階段など全体に広がっているのだ。
サビが多いと、どうしても古く見えてしまう。
まぁ、塗装でなんとかなるだろうが。
ただし、どうしても見逃せない点がある。
物件周辺に田畑が多いのだ。
一般的に、土地は利用価値が高い順に、
商業⇒集合住宅⇒戸建住宅⇒田畑・荒地
となるはず。
人が多い場所には、商売施設を建てるのが一番儲かる。
大きな駅前などが該当する。
次に人が多い場所には、集合住宅を建てるのが一番儲かる。
不動産投資家が狙うのはこの地域だ。
次に便利な土地には、人が住む戸建て住宅が立つ。
最後、人が住むに適さない地域に田畑や荒地ができる。
不動産投資家としては、田畑を見て『のどかな地域だ』などと言っていてはいけない。
『賃貸需要が小さいから田畑になっている』と感じるべきだ。
もし賃貸需要が高い地域なら、田畑になどなっているはずがない。
田畑を見たら、賃貸経営の危険信号を感じるべきだ。
田畑があるだけで、撤退理由としては十分だ。
次行こう、次!
不動産投資の教訓19
近くに田畑があると、賃貸需要が小さい
田畑を見たら、賃貸経営の危険信号を感じるべきだ。
近くに田畑があると、賃貸需要が小さいと感じるべきだ。
もし賃貸需要が高い地域なら、田畑になどなっているはずがない。
さて、本日3棟目のアパートだ。
そろそろ、大当たりが来てほしい。
③売りアパートの販売条件
東武伊勢崎線 一ノ割駅 中古一棟アパート
所在地 | 春日部市緑町 |
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最寄り駅 | 東武伊勢崎線 一ノ割駅 |
1日乗車人員 | 9000人 |
駅徒歩 | 15分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 23年 |
販売価格 | 1780万円 |
満室家賃 | 192万円 |
利回り | 10.7% |
積算価格 | 1000万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | ― |
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利回り | 10%台の利回り |
担保力 | ― |
その他 | 適度な価格帯 |
越谷から春日部に車を走らせる。
春日部に近づくに連れて、田畑が少なくなり住宅街が増えてきた。
住宅街に入ってしばらく車を走らせると、目的中古アパートを発見。
物件を見た瞬間、少し驚いた。
なんだ、この細さは!?
このアパート、いくらなんでも細すぎる!
建物が細長い構造になっているのだ。
映画かドラマの撮影舞台か。
完全にハリボテだ。
見る方向によっては騙されるとこだ。
こんな形になった理由は明白だ。
土地が細長いからだ。
この細い土地によくアパートを建てたな。
頑張って建てたその努力は認めよう。
だが、これでは将来建物を取り壊して更地を売る時にとても苦労しそうだ。
次に行こう、次!
滞在時間1分で、そのアパートから立ち去った。
次の4棟目も春日部市だ。
④売りアパートの販売条件
東武東上線 春日部駅 中古一棟アパート
所在地 | 春日部市緑町 |
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最寄り駅 | 東武東上線 春日部駅 |
1日乗車人員 | 36,000人 |
駅徒歩 | 14分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 26年 |
販売価格 | 3980万円 |
満室家賃 | 336万円 |
利回り | 11.2% |
積算価格 | 1800万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | 最寄駅1日乗車人員3.6万人 |
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利回り | 11%台の高利回り |
担保力 | ― |
その他 | 適度な価格帯 |
春日部駅周辺は、土地がキレイに区画整備されている。
物件の周りには住宅やアパートが立ち並んでいる。
周囲のアパートの入居率は約9割と高い。
コンビニやスーパーなども充実している。
生活環境は充実してそうだ。
行き交う車やバイクも多く、それなりに活気を感じる。
そして、物件に到着。
おぉ!
シンプルだがオシャレな外観。
今日見た物件は、ボロかったり細すぎたりしたので、良く見えてしまう。
物件は、典型的なワンルームアパートだ。
20m2以下でバストイレ一緒。
それでも入居は満室。優秀だ。
ただ、洗濯機置き場が室外というのは気になる。
このアパートは、ジュネパレス春日部〇〇号というらしい。
ジュネパレス。
中古アパート探しをしている時によく目にする名前だ。
どこかの建築会社が建てたシリーズなのか。
少しネットで調べてみよう。
建築会社の中でも、アパート建築を専門としている会社がある。
大東建託。
レオパレス。
積水ハウス。
パナホーム。
そして、シノケン。
確かに、個々のアパートには、建築会社の特徴が出ている。
何棟ものアパートを見ていると、外観の特徴からどこの建築会社が建てたのかは分かるようになる。
ジュネパレスのアパートはワンルームが多いな。
千葉を中心に、埼玉や東京にもあるんだな。
これからも、いろんなジェイパレスアパートを見ることになりそうだ。
話は戻るが、この中古アパートの総合点は高い。
各種の条件はかなり高いからだ。
ただ、問題となる点が3つある。
1つ目は、駅から遠いことだ。
最寄りの春日部駅からは徒歩14分。
普通、駅から10分以上は敬遠されることが多い。
地方物件は、基本的に車・バイク社会だ。
駅からの距離はあまり重要で無い。
むしろ、大型スーパーや駐車場の完備などの方が重要だ。
この地域では駅からの距離はあまり関係ないのか。
春日部地方の生活スタイルは、要調査が必要だ。
2つ目は、バイクを置くスペースが無い。
この物件は自転車が置けるスペースしかない。
大型バイクなどはまず置けない。
自転車で十分なのだろうか。
もしくは、個々人で近くの駐車場を契約しているのか。
都市部に住んでいると地方の感覚が分からない。
春日部に住んでいたら感覚は分かっただろう。
3つ目は、一番致命的だ。
それは、まわりに田畑が点在していたのだ。
今まで何度か感じてきたが、田畑は『他に使い道がなかった土地』だ。
賃貸需要が高くないから田畑になっているのだ。
近くに田畑が散見される地域は、賃貸経営を行う上では好ましくない。
今は良くても、5年10年後が心配だ。
まぁ、買って失敗しない物件だと思う。
だが、急いで買うほどでもない。
他も見てみよう。
次は、東村山市だ。
春日部からは西に約30キロだ。
少し遠いが、車ならすぐだ!
5棟目は、東松山の木造中古アパートだ。
⑤売りアパートの販売条件
東武東上線 東松山駅 中古一棟アパート
所在地 | 埼玉県東松山市 |
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最寄り駅 | 東武東上線 東松山駅 |
1日乗車人員 | 15,000人 |
駅徒歩 | 15分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 19年 |
販売価格 | 2500万円 |
満室家賃 | 273万円 |
利回り | 10.9% |
積算価格 | 700万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | ― |
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利回り | 11%程度の高利回り |
担保力 | ― |
その他 | 適度な価格帯 |
東松山市は、初めて訪れる街だ。
せっかく行くのだから、周囲の環境もしっかり見ておこう。
のどかな風景を横目に車を走らせる。
商用車でブンブン走っていく。
窓を開けると、風がとても気持ちいい。
街自体は、とてものどかな田舎だ。
さっきまでいた春日部市と比べてもかなり田舎だ。
騒がしい都内とは対照的で、時間がゆっくり流れているように思える。
良い環境だな。
今すぐ会社を辞めてここに住もうか。
いや、待てよ。
いま辞めたらどうやって生きていく?
今すぐ会社を辞めたら、路頭に迷うことになる。
ダンボール生活一直線だ。
会社を辞めるのは、不動産投資を成功させてからにしよう。
会社を辞めるために、なんとしても不動産投資を成功させなければ!
そんなことを考えながら車を走らせる。
春日部から1時間ほどで物件に到着。
おぉ!
キレイな建物だ。
築19年とは思えない外観。
イメケン物件認定!
入居率は、6部屋あるが満室。
こんな場所でも満室になるのか。
埼玉は、駅近とか関係ないのか?
では、周辺のアパートの入居率はどうか。
隣のアパートは、8部屋中4部屋入居。
さらに隣のアパートは、12部屋中8部屋入居。
だいたい6割ほどの入居率。
うーん。微妙だ。
賃貸需要は高くはないのか。
それに、この物件の販売図面には1部屋3.8万円ある。
だが、実勢は3万円未満だ。
家賃3万円を切ると、退去時のリフォーム代が数か月分となり利益がほとんど残らない。
この時、家賃3万円以下の部屋を眺めながら、地方物件について考えてみた。
地方物件は利回りが高い。
探せば、利回り15%や20%などもある。
だが、実際に経営してみて、本当に儲かるのか?
そう思う理由は、家賃の安さだ。
地方のワンルームだと、一室の家賃が2万円程度の地域もある。
その様な物件では、家賃に対する経費の割合が高くなる。
リフォーム代は全国で大きく変わらない。
ワンルームでは、一回当たりの10~20万円ほど。
仮に20万円分のリフォームを行うとする。
都心の家賃10万円だと、家賃2ヵ月分で済む。
一方、地方の家賃2万円の部屋だと、なんと10ヵ月分にもなる。
低価格な家賃だと、一回のリフォームで1年分近い家賃を吐き出してしまうのだ。
さらに、これだけではすまない。
地方の賃貸需要は、仲介手数料として家賃2~3ヵ月分払って入居者を集めている場合もある。これも、経営を圧迫する要因となる。
わざわざ見に来たが、悩むほどでもない。
見送り決定だ。
次行こう、次!
不動産投資の教訓20
地方の高利回り物件は、思ったより儲かっていない
家賃が安いと、リフォーム代などの経費の割合が高くなる
家賃2万円の部屋を20万円かけてリフォームすることもある。
地方物件は、高利回りだが実は儲かってない場合も多い。
本日差後の6棟目の物件は、坂戸市だ。
最寄り駅は、北坂戸駅。
東村山の物件からは、車で20分ほどだ。
⑥売りアパートの販売条件
東武東上線 北坂戸駅 中古一棟アパート
所在地 | 埼玉県坂戸市 |
---|---|
最寄り駅 | 東武東上線 北坂戸駅 |
1日乗車人員 | 10,000人 |
駅徒歩 | 5分 |
構造 | 木造アパ-ト |
築年数 | 26年 |
販売価格 | 2980万円 |
満室家賃 | 336万円 |
利回り | 11.3% |
積算価格 | 1100万円 |
※積算は相続税路線価ベース
<物件選定理由>
立地 | 駅から徒歩5分 |
---|---|
利回り | 11%台の高利回り |
担保力 | ― |
その他 | 適度な価格帯 |
物件の周辺は、道が広い。
これは非常に好感が持てる。
周辺を観察しながら運転していると、物件が見えてきた。
おぉ!
なかなか良いアパートだ。
エントランスのアーチもなかなか良い。
イケメン物件だ。
築26年ということもあり、多少の古さは感じる。
だが、キレイにすればまだまだ現役だ。
周囲の環境もキレイ。
土地は区画整理されていて、道も幅広い。
こういう雰囲気は好きだ。
この物件の入居率はどうか。
10部屋中8部屋が入居中。
なかなかの入居率だ。
ついに運命の中古アパートに出会えたか!?
ついに賃貸経営をスタートできるのか!?
胸が高鳴ってくる。
だが、焦りは禁物だ。
焦って良いことなど何もない。
現大家の賃貸経営が上手で、実勢よりも入居率が高くなっている場合がある。
家賃を低く設定したり、仲介手数料(広告料)を高めに払うことで、入居率を高めている場合もある。
目的の物件の入居状況だけを見ただけでは不十分だ。
そのエリアの賃貸状況を正確に測るためにも、周辺の物件5~6棟ほどの入居率を調べてみよう。
まずは、道路を挟んで向かい側のアパートだ。
入居中は、8部屋中3室。
ん?
このアパートは空室が多いな。
その隣も見てみようか。
入居中は、12部屋中は3部屋。
おいおい、まじかよ。
こっちのアパートはもっとひどいな。
さらに隣はどうだろう。
かなり大きめのアパートだ。
入居中は、20部屋中は4部屋。
おいおい。
なんなんだ、この入居率の低さは!?
いったいどうなっているんだ!?
驚くと同時に、道路に飛び出した。
そして、まわりを見渡した。
その時、とんでもない光景が目に入ってきた。
よく見ると、周辺はアパートだらけだ。
しかも、10部屋以上ある中規模以上の建物が多い。
これだけアパートが多いのは珍しい。
しかも、どれも築年数が同じ20年~30年くらいの物件だ。
バブルの頃に建てられたのだろう。
だが、アパートが多くても、賃貸需要が高いと入居率は高い。
先日に物件調査に行った横浜市がそうだ。
坂の上のアパートまでもがほぼ満室だった。
だが、この周辺は入居率が50%以下。
この周辺の入居率が低いのは、何か原因があるのでは。
ふと、浜松市や相模原市の物件調査を思い出した。
企業か大学が撤退したのか。
人がいなくなり、物件だけが残されたのか。
それとも、元々賃貸需要が乏しいがたくさん建てられたのか。
建築会社が地主に営業攻勢をして、需要を鑑みることなくたくさん建てまくったのか。
いわゆる『レオパレス銀座』と言われる地域か。
ネットで調べても原因は分からない。
ただ、現実として目の前にあるのは入居率50%以下のアパート群。
完全に賃貸マーケットが崩壊してしまっている。
不動産賃貸業の地獄が目の前に広がっている。
次行こう、次!
不動産投資の教訓21
周りのアパートの入居率は必ず確認すべき
調査対象の物件の入居率だけを調べても意味が薄い。
現大家が、家賃を安くしたりフリーレントを付けたりして、実勢よりも入居率が高くなっている場合がある。
賃貸需要を調べるには、周辺の物件5~6棟ほどの入居率を調べるべきだ。
この日、一日かけて埼玉の中古アパートを見て回った。
川口から始まって、越谷、春日部、東村山、そして坂戸まで行った。
ほとんどは、今日の物件調査で初めて訪れた場所だった。
埼玉は広い。
広いと言っても面積だけではない。
平坦な土地が多いから、余計広く思えるのだ。
また、横浜と違って鉄道網が貧弱だ。
その分、車・バイク移動の比率が高い。
そのためか、駅から離れていても入居率は高かった。
物件調査に行くなら、レンタカーがオススメだ。
最後の北坂戸の物件には驚かされた。
アパートが立ち並んでいるが、ほとんどの物件は入居率50%未満。
企業や大学が撤退したのか。
元々需要の無い地域にアパートが乱立したのか。
理由ははっきりしなかったが。
相模原の物件調査を思い出した。
青山学院大学の移転で、ワンルームの家賃が2万円台まで下落していた。
だが、北坂戸は相模原よりもひどいだろう。
ワンルームの空室が多すぎる原因が分からないからだ。
理由はどうであれ、賃貸マーケットの地獄を再び見た。
どんな地域でも周辺の入居率の確認は怠らない様にしよう。
さて、次回は埼玉県の別の地域に行ってみよう!