不動産投資の経営記録

マジで!?中古アパートの売主(不動産屋)が500万円の指値を受け入れた!?

第4号アパート購入秘話 第2話

俺はこの5部屋空室の中古アパートを買うことにした。
ただし、販売価格3700万円のところ、500万円指値して3200万円だ。

 

売主は、プロの不動産会社。
通常ならこんな10%以上もの指値を受けないだろう。

 

だが、5部屋空室で未リフォームのアパートだ。
再生して運営できる投資家など、限られている。

 

そう考えると、大幅指値も可能なはず。

 

担当者に3,200万円での購入意思を伝えた。
担当者は、『社長に確認する』と言って席を外した。

 

俺は、ドキドキしながら待っていた。

 

待つこと約10分。
担当者が戻ってきました。

 

さぁ、どうなる!?
売主である不動産会社は指値を受けるか!?

 

不動産会社_若手

 

社長に確認しました。
シンジさん、3,200万円でオッケーです。

 

不動産投資家シンジ

 

あ、ありがとうございます!

 

不動産投資家シンジの考え

 

えぇ!?
ホントに3200万円で良いの?
あの立地で利回り10%台になった!

 

とにかく、500万円もの指値が通った!
これで利回りは10%台だ!

 

その後、担当者と細かいやり取りをした。
おおまかな契約日と決済日についても決めた。
売主が不動産会社だと、話が早くて楽だ。

 

売買契約は無事に融資の仮審査が通ってからにしよう。
まぁ、2,3日あれば仮審査通過となるでしょう。

 

販売業者を後にして帰路についたのは、夜10時過ぎだった。

 

売買価格が合意したからと言って気を抜いてはいけない。
今日はただの口頭であり、他に高い買主が現れたら奪われる。

 

まずは早く仮審査を通そう。

 

実際に家賃収入が入るのはまだまだ先だ。
仮審査を通った後、売買契約、本審査、決済・引渡、管理会社選定、リフォームが待っています。

 

まだまだやることは盛りだくさんだ。
だが、着実に一歩一歩進めていこう。

 


 

売主の不動産会社と売買価格は合意した。
融資の仮審査が通れば売買契約だ。

 

融資は、今までの3棟と同じくスルガ銀行に依頼しよう。
担当者とのやり取りも慣れているので楽だ。

 

初期費用で500万円ほどかかりそうだが、手元資金は問題ない。
すでに保有している3棟も、順調に経営できている。

 

今回も、問題なく仮審査を通過できるだろう。
1日ほどで通過するかもしれない。

 

その日の夜のうちに、スルガ銀行に仮審査申込書と必要資料をメール送付。
そして、翌日昼に担当者に電話。

 

スルガ銀行との電話

不動産投資家シンジ

 

昨晩、仮審査資料をメールで送りました。
久しぶりに築古中古アパートを買おうと思います。

担当者さんの感覚でかまわないのですが、仮審査はいけそうですか?

 

銀行員

 

資料は拝見しました。
ただ、申し訳ないですが、今回は難しいです。

 

不動産投資家シンジの考え

 

え?!
めちゃくちゃ消極的な反応だな。

 

不動産投資家シンジ

 

今回も融資をお願いしたいのですが。
もし融資額が伸びなければ、頭金2割とか出しますが。

 

銀行員

 

シンジさん、すいません。
今回は難しいです。

 

おかしい。
なんか今までと全然トーンが違う。

 

今までは、スルガ銀行からわざわざ電話してきた。
毎回、『まだまだ融資しますよ~』って言ってきた。

 

だが、今日は何度押しても『難しい』を繰り返すのみ。

 

なぜだ?

 

既に持っている3棟の経営も順調だ。
初期費用を払う資金も十分ある。

 

積立定期預金はもう4年間続けている。
転職してないし、会社の給料も下がってない。

 

木造に対する融資方針が変わってしまったのか?
築古ばっかり買っているので、財務が悪いと見なされたのか?

 

だが、何度聞いても担当者は『難しい』との言葉を繰り返すのみ。
明確な回答など得られない。

 

何を話しても、担当者の返答は変わらない。
私は、電話を切るしかなかった。

 

どうしよう…。
スルガ銀行が融資してくれない…。

 

融資が受けられないと、あの中古アパートが買えない。
せっかく500万円もの指値が通ったのに。

 

だが、まだ諦めるのは早い。

 

スルガ銀行には断られてしまった。
だが、中古築古アパートに融資する金融機関は他にもある。

 

静岡銀行、SBJ銀行、セゾンファンデックスなど。
数は限られているが、融資してくれる先の目途はついている。

 

特に、静岡銀行は筆頭候補だ。
以前、借り換えを相談した時も前向きに条件を提示してくれた。

 

結局その時はスルガ銀行が金利を下げてくれたので借換えしなかった。

 

だが、その時の担当者はとても良くしてくれた。
俺は、いつかは融資を受けたいと思っていた。

 

さっそく、静岡銀行に電話だ。
2年ほど前に借換えを相談した担当者に電話だ。

 

だが、あれから1年以上経っている。
俺の事を覚えていてくれてるか。

 

緊張しながら電話した。
なんと、静岡銀行の担当者は俺のことを覚えてくれていた。

 

購入予定のアパートを伝えると、融資をしてくれそうな雰囲気だ。
すぐさま融資審査の資料をメール送付した。

 

3日後、静岡銀行担当者から電話があった。
仮審査OKとの回答だった。

 

心の底から、ほっとした瞬間だった!

 


 

静岡銀行の仮審査通過した週末、不動産会社と中古アパートの売買契約を締結した。

 

私はもう4棟目だ。
不動産の契約は慣れている。

 

契約書の中身は事前に確認済み。
当日は内容を確認するだけ。

 

売買契約は約一時間で無事終了。
不動産業者が売主なので、仲介料がかからない。

 

販売価格は3200万円なので、3%の約100万円が浮く計算だ。
浮いたお金は、リフォーム代として大切に使おう。

 

売買契約を済ませると、ほっとした。
後は、本審査を通って決済を迎えるだけなのだ。

 

もちろん、まだホットはしてられない。
決済・引渡も含めて、するべきことはたくさんある。

 

静岡銀行の本審査を通過しなければ。
火災保険の申し込みもしなければ。
リフォームの見積もりを取らなければ。
管理会社選定もしなければなりません。

 

やることはたくさんあります。
ただ、今まで3棟も購入を経験してきたので戸惑いはない。

 

なにより、満足度の方が大きい。

 

世間で中古アパート投資が過熱している時代だが、好立地の中古アパートを利回り10%で買えたのだから。

 


 

物件の引渡までに、まずはリフォーム見積もりです。

 

第4号アパートは、5部屋をキレイにリフォームする必要があります。
決済・引渡前にリフォームの見積もりを取る許可を得ておきました。

 

今回のリフォームの最も重要な点は、洗濯機置場を室内に設置すること。
それには、キッチンの取替と電気配線・給排水管の変更が必要です。

 

内装業者Mさんにアドバイスをもらいながら、どのようにリフォームを行うか詳細を詰めていきます。

 

・キッチンを新設。
・スペースに洗濯機置き場を新設。
・上水と下水と電気配線を調整。

 

以外に、うまくいくもんだ。
やはり、内装はリフォームで何とでもできる。

 


 

管理会社はどうしようか。
第4号アパートは販売業者が売主だ。
保有期間中は自社で管理を行っているらしい。

 

管理会社をどこにするかは非常に重要だ。
このアパートに最も適している不動産屋を探し始さなければ。

 

重要視すべき点は、この地域で客付け力が高い不動産屋であること。
客付けに強い不動産屋に管理を依頼したよう。

 

客付け力のある不動産屋とは、どのような店が当てはまるのか。

 

大手不動産業者であるなど、知名度も重要だ。
だが、第1号アパートでの経験から、重要なのは知名度だけではないと知った。

 

客付け力が高い不動産屋とは、いくつかの条件を満たしている必要があるのだ。

 

客付力の高い不動産屋の条件

・駅からできるだけ近い。
・建物の1階にあって目立っている。
・店内が明るくて入りやすい。
・若くて元気な店員がいる。
・土日祝は定休日ではない。

 

色々調べた結果、管理会社の候補を2社が良さそうだ。

① 不動産屋T社…老舗の不動産会社
② 不動産屋D社…駅前の明るい不動産屋

この2つのどちらが管理会社としてふさわしいか。

 

いざ訪問!

 


 

まずは、不動産屋T社訪問。

 

T社はその地域で数十年経営している不動産屋。
1店舗のみの展開だが、この店舗内だけで10人ほどが働いている。

 

建物は立派なビルで、この地元で有力な不動産屋なのだろう。
訪問すると、T社の役職者が対応してくれた。

 

T社の役職者によると、客付けに関して自信があるとのこと。

 

確かに、この地域の多くのマンションやアパートには、T社の看板が掲げられている。
そして、どのアパートも8~9割程埋まっている。

 

ただ、T社の役職者と話すと、少し違和感を感じた。
話している間ずっと気になっていたのだが、T社の役職者の話し方が上から目線なのだ。

 

その後、実際に物件を見てみたいと言うので現地を案内。
室内で、今後どの様なリフォームを予定しているかについて説明。

 

一通り話した後、T社の役職者は最後に言いました。

 

T社の役職者は、
『当社が管理してあげてもいいよ。』
と言いました。

 

その瞬間、俺の中で大きな違和感を感じました。
『管理してあげてもいいよ』だと!?

 

T社の役職者の言葉を聞いて、びっくりしました。
今まで何社もの不動産屋と話してきましたが、あのような上から目線の会社は初めてだ。

 

確かに私が弱小大家です。
管理を依頼しようとしている物件も、築古ボロアパートです。

 

ですが、そんな上から目線で言われる筋はない。
そんな不動産屋に管理など頼むかい。

 

私は、「この場ではまだ決きれません」と返答を濁したのでした。

 

※T社には、後日お断りの電話を入れました。
特に、引き止められもしませんでした。

 


 

さて、気を取り直して不動産屋D社を訪問だ。

 

D社は駅近くにあり、店内はとても明るくキレイです。
私が管理会社を探していることを伝えると、店長と営業マンの2名で管理等について説明してくれました。

 

話していると、店長は私と年齢が近いことが判明しました。

 

しかも、なかなかのイケメンです。
とてもハキハキしていて明るいです。

 

おそらく私よりモテるでしょう。
悔しいですが、そこは諦めが重要です
少しは、おこぼれにあやかりたいものです。

 

管理の条件は、私の希望をほぼ満たしていました。

 

その後、一緒にアパートを案内。
室内を見てもらいながら、どのようなリフォームを施すかを説明。

 

D社の店長は、私のような弱小不動産投資家に対しても、とても丁寧に接してくれます。
T社の役職者とは違い、上から目線で話すことなども決して無さそうです。

 

また、同世代というのも、共感を感じました。

 

話しているうちに心に決めた。
D社に管理を委託しよう。

 

かれこれ1時間ほどD社店長と話していて、俺はこのD社店長が信頼できる人だと感じた。

 

最後にD社の店舗に戻ってから、管理委託をする旨を伝えた。

 


 

管理会社を選ぶと同時に、静岡銀行の融資本審査の手続きも始めていた。

 

本審査のために必要な資料はスルガ銀行の時とほとんど同じ。
必要資料をそろえるのは、相変わらず大変だ。

 

しかも、保有中の物件資料も出す必要があるとのこと。
アパートを3棟も持っているので、資料だけで大変な量になる。

 

役所に資料請求するだけで、何通も封筒を送らならない。
既保有3棟+新規1棟だと、トラウマ級の面倒さです。

 

資料を出し終えた翌日、担当者から電話があった。

 

審査部門から、『空室5部屋を埋めるための対策』をレポート提出せよとこと。

 

ふふふ。
ここは、私の経営能力が試されているのだろうか?
それとも、疑われているのだろうか?

 

ここは、腕の見せ所やで!

 

その日、仕事から帰宅してからレポ―ト作成をスタート。
賃貸需要や空室対策について、8ページに渡る資料を作成。

 

俺にとっては特段難しくはない。
普段考えていることを資料化するだけなのだから。

 

夜中2時、
なかなか立派なレポートの完成です。

※写真

会社での仕事より、何倍も楽しかった。
だが、さすがに夜中2時までの作業は疲れた。

 


 

資料を提出して1週間後、静岡銀行から本審査の通過の連絡がありました。

 

静岡銀行の融資条件

・融資金額:3000万円弱
・期間25年
・金利3.3%

 

満室時キャッシュフローは、毎月10万円強。
ただ、現状では5部屋空いているので毎月マイナス8万円程度。

 

このままでは持ち出しが続いてしまう。
引渡が終わったら、1日でも早くリフォームして空室を埋めなければ。

 


 

その他に、火災保険の申し込み、プロパンガス会社との交渉などを行う。
同時に、リフォームの見積書も送付されてきた。

 

やることは全てやった。
あとは、決済・引渡を待つのみだ。

 

全てが順調に進んでいる。
このまま、予定通りに進むと思っていた。

 

だが、不動産の世界はそんな単純ではない。
この後、売買が白紙になるかもしれない大問題が発覚するのだった。

 


 

決済を5日後に控えたある日、不動産会社から電話があった。

 

不動産投資家シンジの考え

 

何だろう?
引渡についての確認かな?
それとも、退去の報告かな?

 

電話に出ると、営業マンは少し動揺している様子だ。
俺は、できるだけ平静を保って、営業マンの言葉に耳を傾けた。

 

不動産会社_若手

 

シンジさん。
重要なお知らせがあります。
冷静に聞いてください。

実は、第4号アパートの一室で、過去に病死があったこと判明しました!

 

不動産投資家シンジ

 

な、なんだってー!?

 

 

<<戻る   第3話へ>>



-不動産投資の経営記録

© 2023 サラリーマン卒業大作戦!